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2007年10月19日 (金)

小売業者による「納入業者いじめ」に警鐘

1.大手家電量販店に立入り検査

公正取引委員会が、家電量販店最大手の会社に独占禁止法違反容疑で立入り検査に入ったと報道されていました。規模を拡大している家電量販店において、納入業者に対する不当な強要が改まっていないとの判断から行われたようです。

公正取引委員会は、2005年に大手小売業に対する禁止行為を一部追加しており、不当と思われる行為の改善を暗に促していました。

2.メーカー従業員に業務範囲外の仕事を強要

公正取引委員会が家電量販店に対して優越地位の濫用の疑いで立入り検査をしたのは今回が初めてで、家電量販店全体に警鐘を鳴らす意味もあるようです。

メーカーが、小売業者との契約に基づき自社商品を販売するため従業員を派遣することは認められています。しかし、家電量販店最大手の会社は、優越的な地位を濫用し、納入業者(メーカー)に「ヘルパー」という従業員の派遣を強要し、店舗開発時に商品の陳列の手伝いを強いるなどした疑いが持たれています。

3.メーカーと小売業者の力関係逆転が背景に

今回、独占禁止法違反の疑いで公正取引委員会の立入り検査を受けた背景には、家電メーカーと大手小売業者の力関係が逆転したことがあります。

かつては、家電メーカーが、自社製品を安売りした小売業者に対して製品の出荷を停止したように、メーカー側が圧倒的に強く価格決定権も握っていました。しかし、その後大手の家電メーカーの系列販売会社が家電製品の店頭表示価格を不当に拘束したとして排除勧告を受けました。これを契機に小売業者が自由に店頭価格を決める「オープン価格」が定着し、力関係が変わってきたのです。

4.従業員の派遣要請に対してメーカーの拒否難しい

公正取引委員会は、200511月に大規模小売業者の不公正な取引方法の具体例を告示、「納入業者いじめ」につながる行為の取り締まりを強化しました。しかし、「不当な従業員の派遣要請を受けた」という納入業者はいまだ後を絶たないのが実態です。家電量販店は激しい安売り競争を行っており、コスト削減が至上命題で、納入業者への強要は同業他社でも行われている可能性があります。この会社への立入りは、業界全体に警鐘を鳴らすねらいがあるとみられています。

 立場の弱い納入業者に不当に負担を押し付ける大手小売業者の手法について、公正取引委員会は、最終的に小売の競争を排除する結果につながり、消費者の選択の範囲を狭めることになると問題視しています。

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