2007年5月11日 (金)

口頭による採用内定

【質問】A社で働く社員が転職先を探してB社の面接を受けたところ、その場で採用担当者から口頭で「採用する。2カ月後には来てほしい」と言われ、A社にすぐ退職届を出しました。しかし、その後B社が「採用するつもりはない」と態度を変えました。社員が内定取り消しとして損害賠償を求めることは可能でしょうか。

【回答】法律上、内定は、「始期付解約権留保付労働契約」として一定の拘束力を持ちます。一般の解雇よりも基準は緩いですが、合理的な理由なしに契約を取り消すことはできません。

では、どのような状態なら「内定成立」といえるのかですが、一般的に、雇用する側と雇用される側の意思が合致し、両者の合意があったとみなされた時点で内定は成立するとされています。重要なのは、この「合意の有無」であり、口頭での約束か文書かは判断基準ではないとの考えが一般的です。

ただ、口頭での採用の意思表明は、裁判時の証明が難しいという難点があります。その場合は、身体検査の実施や就業規則の交付などが状況証拠になるといえます。いずれにしても、会社側から何らの書面を頂くようにしましょう。

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2007年2月21日 (水)

解雇の金銭解決制度

【質問】金銭さえ払えば解雇ができるようになるってホント?

【回答】解雇の金銭解決制度とは、解雇が無効であっても一定の金銭支払いにより雇用契約は終了するという制度ですが、平成164月に「今後の労働契約法制の在り方に関する研究会」で労使間の争点として検討すべき事項とされました。平成1812月には「今後の労働契約法制の在り方について」の労働政策審議会答申では、労働審判制度(H18.4施行)の調停や個別労働関係紛争制度のあっせん等の紛争解決手段の動向を踏まえつつ引き続き検討すべき事項としています。平成19年1月に厚生労働省から出された「労働契約法」の法案要綱には解雇の金銭解決法は「ホワイトカラーエグセンプション」とともに見送りとなりました。なお、今回の労働契約法の要綱では、就業規則の役割を大幅に引き上げ、条件を満たせば就業規則の変更で労働条件を変更できるようにすることがPOINTとされています。

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2007年2月16日 (金)

解雇予告と解雇予告手当

【質問】解雇予告の期間を短くすることができるか

【回答】労働基準法第20条では、「使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日以上前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない」とされています。この解雇予告の期間は、たとえば10日分の平均賃金を支払と20日前に予告が可能となり、20日分の平均賃金を支払えば予告期間は10日前で、解雇を通知する日に解雇する場合は30日分以上の平均賃金を支払えばよいとされています。つまり平均賃金を支払った日数分だけ解雇予告期間が短縮されます。

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2007年2月15日 (木)

退職の申出

【質問】退職届の提出を2ヶ月前とすることができるか

【回答】退職の申出は、いつでもできるし、本人が辞めたいと申し出て2週間を経過すれば、雇用期間は終了して自動的に退職となります。(民法627) 従業員は自分の意思に反して働くことを強制されることはありませんし、退職にあたって、会社の承認もいりません。また、就業規則で退職の申し出は2か月前にという規定を設けても法的には無効となります。とはいえ、実務的には就業規則に業務の引継ぎ期間等を考慮したうえ1か月前に申し出ると規定しているところが多いようです。その程度の期間ならビジネスの常識と考えなくてはなりません。いずれにしても、労働契約は従業員と会社の問題です、お互いに合意の上で退職日を決めるべきです。

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2007年2月14日 (水)

成績不良の社員への対応

【質問】成績の悪い社員を辞めさせることはできるか

【回答】一般論では、ちょっと労働能力が劣っている程度や、成績が悪い程度では解雇できないとされています。成績の悪い社員を辞めさせるためには、日頃から口頭や書面で注意・指導し改善するように働きかけなければなりません。それでも改善されなければ配置転換や教育研修の検討・実施し、それでも改善の見込みない場合に退職勧奨することになります。

実際には、能力不足の立証は困難です。現場の管理職が日常的な指導・注意をしつつ、それでも改善しないのであれば裁判所に理解してもらえるような具体的な事実をしっかり押さえておくことが肝要です。

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成績不良の社員への対応

【質問】成績の悪い社員を辞めさせることはできるか

【回答】一般論では、ちょっと労働能力が劣っている程度や、成績が悪い程度では解雇できないとされています。成績の悪い社員を辞めさせるためには、日頃から口頭や書面で注意・指導し改善するように働きかけなければなりません。それでも改善されなければ配置転換や教育研修の検討・実施し、それでも改善の見込みない場合に退職勧奨することになります。

実際には、能力不足の立証は困難です。現場の管理職が日常的な指導・注意をしつつ、それでも改善しないのであれば裁判所に理解してもらえるような具体的な事実をしっかり押さえておくことが肝要です。

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2007年2月 9日 (金)

雇い止め

【質問】数回更新したパートは期間満了を理由にやめてもらえるか

【回答】契約期間を定めた雇用契約の場合、本来はその期間が終了すれば自然に退職することになります。しかし、実際には、長期雇用(「ずっと働いてほしい」と言われた)が予定され、契約更新を繰り返すケースがあります。状況にもよりますが、更新を繰り返すと期間の定めがない雇用と同じと判断され、パートでも社員と同じように簡単に解雇することができません。雇い止めをするためには相当な理由が必要になります。裁判例によれば、次の要素をもとに判断されているようです。

①更新の手続実態

 契約更新の状況(回数)、更新手続時における手続きの厳格性の程度など

②業務自体の性質・契約上の地位の性格

 業務内容が恒常的なのか臨時的なのか、正社員の業務内容と同一なのか否か

③使用者の態度

 使用者に雇用継続を期待させる言動があるか、期間満了による労働契約の終了を社員が認識しているか

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2007年2月 8日 (木)

懲戒事由で即時解雇

【質問】懲戒解雇事由に該当したら即時解雇できるか

【回答】懲戒解雇でも、30日前の予告または30日分の解雇予告手当が必要になります。例外として解雇予告や解雇予告手当がいらないケースとして次の2つがあります。①天災その他やむを得ない理由で会社の継続がむずかしい場合で労働基準監督署長の認定を受けた場合②従業員に問題がある場合で労働基準監督署の認定を受けた場合は30日前の予告は必要ありません。②の場合はかなり重大な職務違反があった場合認定されます。いずれにしても、懲戒解雇事由のみで即時解雇はできません。

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2007年2月 6日 (火)

退職金不支給の有効性

【質問】懲戒解雇の場合、退職金を支払わなくて良いか

【回答】上記の質問は、懲戒解雇の場合に、退職金を支給しなかったり、減額したりすることは法的に問題がないかというとですが、厳密に言うと、懲戒解雇と退職金の不支給・減額とは無関係なものといえます。しかし、学説も裁判例も、懲戒解雇の場合に退職金の減額・不支給を就業規則に規定しても有効としています。ただし、退職金には賃金の後払的性格と功労報償的性格がありますので、懲戒解雇された場合でも、退職金不支給が有効かどうかはケースごとの判断になります。同じように、競業会社の設立や競業会社への就職が不支給事由とされる場合も、退職金不支給が有効か否かはケースによって異なります。

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2007年2月 5日 (月)

減給制裁の上限

【質問】制裁による減給はいくらでもよいか

【回答】労働基準法91条では、「減給処分は1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金総額の10分の1を超えてはならない」と規定しています。具体的には、1回の制裁の場合、1日の平均賃金を10、000円と仮定すると、1回の制裁について減給することができる上限はその半分5、000円となります。また、数回の制裁の場合は、一賃金支払期における賃金総額が200、000円と仮定すれば、10分の1の20、000万円までしか減給できないことになります。

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